クラリスロマイシン錠|先発品と後発品(ジェネリック)

クラリスとクラシッド

クラリスロマイシンを主成分とする抗生物質の先発薬には、クラリスとクラシッドという2種類の名前の薬があります。
クラリスは大正製薬が製造販売し、クラシッドはアボットが販売しています。
しかもクラシッドを販売しているアボットは、大正製薬と提携しているので、つまりは名前だけが違うということになります。

クラリストマイシンは、細菌が生存に必要なタンパク質ができるのを阻害する抗生物質です。そのため細菌を直接死滅させるのでなく、増殖を抑える働きをします。
セフェム系やペニシリン系抗生物質では効かない細菌で起こった感染症の治療薬としても使われ、皮膚から耳の感染まで多岐にわたって使用されます。
その他にも体内で起こっている炎症を抑える作用もあります。

腸に残りやすい

クラリスロマイシンの副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛が多いです。
この成分は、体内での吸収率はおよそ5~6割と言われており、つまり服用すると半分ほどは腸の中に残ります。
クラリスロマイシンの乱用と、体内に成分が残ることもあり、耐性菌が徐々に増えてきています。
また、多くの薬と相互作用があるので、服用時は他の薬との飲み合わせに注意です。

クラリスロマイシンは幅広い感染症に使用でき、効果のある抗生物質の1つです。
クラリスやクラシッドは使用される機会が多くなっており、耐性菌が増えてきているので、本当に必要な時だけ使うようにしましょう。

クラリスロマイシンのジェネリック医薬品

シンクラーは、クラリスロマイシンを成分とするジェネリック医薬品で、インドの製薬大手のシプラが製造し、販売しています。
シンクラーも、細菌が成長していくのに必要なタンパク質生成を抑制するので、これいよって増殖を抑えます。
様々な細菌に有効であり、クラミジアやマイコプラズマ、またグラム陽性菌や一部の陰性菌などに使われます。

シンクラーも、細菌による感染症に効果がありますが、ウィルスによる感染症にはありません。
高濃度で使用すると、肺炎球菌、インフルエンザ菌なども殺菌効果があります。
非常に高い抗菌作用を持ち、呼吸器や皮膚、耳鼻などの分野で活躍します。

症状や年齢によっても違いますがが、成人では250mg錠を1日2回服用します。
非結核性抗酸菌症の場合では、1度に250mg錠を2個、1日2回服用します。

他のマクロライド系と同じく、副作用は比較的少ないと言われ、その中で一番多い副作用は消化器官の障害です。
吐き気や下痢、胃痛などもありますが軽い症状だと心配はありません。